捨てられない

近日中に友達を自宅に招き入れることになりそうなので、この部屋を片付けようと思っています。

平常時でもどことなく小汚いように見えるのは、備え付けの収納が少ないせいだと思って

いました。しかし、私自身の片付け下手にも大きな原因があることに気がつきました。

典型的な「ものを捨てられない」タイプの人間で、あらゆるものを捨てずに残してきた結果、雑多な印象の部屋になってしまいました。

なぜ捨てられないのかと言うと、それは「もったいない」「これから使うことがあるかもしれない」「思い入れがあるから捨てたくない」などの考えがあるためです。

個人的に、このような思考に陥って物を捨てるのを渋る人は貧乏性なんだと思います。また、その性質は育ってきた環境、家庭にも影響を受けていると思います。

実際、私の両親もどちらかと言うとものを捨てられない人間でした。初めてわたしの実家に来た人は、ちょっと散らかっているなと思うかもしれません。

特に父は重症で、ひどい時は持ち物が和室を3つほど占領しています。そのうち1つは物置部屋と化しており、人が立ち入ることはほぼないため開かずの間とされています。

火事で全てを失った人は物に執着するようになる、という話があるのですが、まさか父はそのケースに当てはまるのでは?と思ったことがありました。父は子どもの頃に家が全焼に遭っています。

しかし、父の兄弟は特にそんな傾向はなく、むしろしっかりした人たちなので、火事のことはあまり関係はないでしょう。

また母もあらゆるものを保存しておきたがるところがあります。ずいぶん昔の服をとっておいてあったり、私たちが小学生の頃の教材まで押入れにしまってあります。衣類や書類のようなスペース泥棒なんて、真っ先に捨てるべきなのに。

タチの悪いことに、「大事だからそれはとっておきなさい」などと勧めてくるので、私もついテストや模試など棚に溜め込んでいました。思えば、捨てなさいと言われたことは無かった気がする。

そんな人が周りにいたのもあってか、「不要なものを排除していく」というスキルが身につきませんでした。

片付けに対する価値観についても、常識的な人とのズレを感じます。あるネットのコミュニティで片付けや断捨離に関する話題が出たのですが、その中で「手紙なんて大したスペース取らないんだから、残しておけばいいじゃん」という意見がありました。実はその時の私はこの意見に全く同意だったのですが、この一言は多くの人に否定されていました。

私も手紙など人からもらったものは到底捨てられず、お年玉の入っていたポチ袋まで保管する始末でした。取捨選択なんてするまでもなく、手紙はいつまでも大事にするものだと思い込んでいました。

そのため、この書き込みに対する否定を目の当たりにしたときはいささかショックを受けてしまいました。しかし考えてみれば当然で、スペースを取らないからといって何でも残していればキリがありません。

また、自分のものは自分で処分しなければならないという責任があることは以前から気がついていました。プライベートなものを他人に処分させるのはなんか気持ち悪いし、処分する方もいい迷惑だと思います。

そんなこんなで、ものを捨てられない私はものを捨てる必要性にはようやく気づき始めました。友達が来る前になんとかキレイにしようと思います。

貧乏性だからか、ダンボールをゴミ箱や収納代わりにずっと使っているのですが、さすがに引かれるのでゴミ箱くらいは買います。

他にもみすぼらしいところがあるので、これを世間の水準までもっていくことが目標です。